2022.12.09

「“闇のカネ”は、奪っても安全なんです」元暴力団が語った「シノギ」のヤバい現実

巻き込まれない方法はあるのか?
廣末 登 プロフィール

女の子が、借金関係なくキャバ嬢から風俗に転身するケースは結構ありました。キャバクラでも結局、最後は枕(性行為)になる。その間の客との駆け引きが面倒くさいというのが、一般的な理由やったんですね。あと、キャバ嬢は余程売れっ子やないと、ドレスやヘアー、ネイルなんかで出費もかさむから、そんなに儲からない。

クミちゃんとタマちゃんは、たまにオイシイ話もってきてくれる。「○○にお金あるよ、けっこう稼いでるみたい」ってね。デリ(デリバリーヘルス)でいろんなところに行くから、そうした情報も掴んでくる。

その中で、マンションの一室で闇金やっている客の居場所を教えてくれるんですね。こういうところは、定期的にバイク便がカネを取りに来るシステムになっています。その日時を調べ上げたうえで、タタキ(強盗)を決行するわけです。

たとえば、マンションの5階に闇金の社長がいるとします。バイク便が集金に来る日、それよりも下のフロアに一人、こちらの若い人間を待機させる。いかにも「闇金の人間がたったいま部屋から出てきました」という体を装って、スーツにサンダル履きいうスタイルで待たせておくわけですよ。

Photo by iStock(画像はイメージです)
 

集金のバイク便が来たら、闇金で荷受けした後を追っかけて「兄ちゃん、ごめん、ちょっと入れ忘れたもんがあるから、下で待っといてくれる」とか言って、カネの包みを受け取ってから、非常階段を使ってダッシュで逃げるわけです。

こうした闇のカネは、まず警察に被害届が出ないから、安全なんですよ。1回につき、だいたい額面にして200万~300万位ありましたね。分捕ったカネの分配は、ネタ元のデリ嬢に半分、残りをおれと身体張った若い人間で折半するという塩梅です。

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