2022.12.09

小児外科の名医が語る「忘れられない患者とその家族」

涙なしでは読めない小児医の覚悟・後編

最初にロボット手術を取り入れた

記事・「ドラマ『PICU』の吉沢亮もびっくり 小児医療界の「求道者」」でも紹介している、小児外科医の山高篤行順天堂大学教授。名実ともに日本を代表する名医だが、忘れられない患者もいるという。なにがあったのか?

――小児外科のロボット手術(ダヴィンチ)は、山高先生が最初に取り入れたんですね。

「もう6年前かな。免許もすぐに取りました。腹腔鏡に比べてより良い手術ができるのがロボットだと思ったので、いち早く取り入れたんです。

このロボット手術は、大人の患者さんの症例数は多いんですが、小児外科では世界でもあまり行われていません。日本だったら名古屋大学くらいじゃないかな。小児外科の分野で扱える人はとても少ない。でも、うちの病院には5〜6人います。ロボットの時代が来ると思ったから、どんどん免許を取らせました」

――先生がダヴィンチ を操作する動画を見ました。あんな大きな機械で細かい手術をするんですね。習得するのもかなり時間がかかるんじゃないですか?

「ロボット手術はラーニングカーブが急なんです。垂直に近い。つまり、練習するとすぐにうまくなるということ。一方で、ラーニングカーブが緩やかだと、なかなかうまくならない。それが腹腔鏡です。腹腔鏡だとロボット手術のような急カーブは描けません。

以前、あるテレビ番組に出演させていただいた時に知り合った人に『小児医療にロボット手術を広めたいから、今度、ロボット支援手術の特集やってくれないか』ってお願いしたんです。

 

そしたら興味は持って頂けたのですが、『それって山高先生しかできないんですよね?』と訊かれたので、『違うんだよ。誰にもでできるんだ。それをみんなに伝えたい。大人にも、子供にも、使えるんだよ』と答えた。そしたら、『それだと番組にならない』って言われてしまいました(笑)」

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