SNSの総フォロワー数は15万人。スキンケア好きが高じて「皮膚の変態」と名乗るようになったアパレル経営者の大野真理子さん。本業の傍ら自身のインスタグラムで行う「変態」ならではのコスメ論評に、美容業界関係者からも注目が集まっています。「真理子会議」と題するインスタライブには、美容だけでなくキャリア相談や恋バナも寄せられ、大野さんがホワイトボード片手に質問返しをする姿は、さながら経営会議のようだと話題沸騰。SNS発、今もっとも気になる美容家・大野真理子さんがリアルな美容を本音で語る連載の第9回目は、年末年始のダイエット事情について。

 

ダイエットを成功させる世界線

20年以上ヘビースモーカーだった夫がたばこをやめた。
理由はゴルフ仲間が次々と禁煙し、ラウンドの途中で、食事の途中で、
会を抜け出し煙草を吸う人がいなくなったから。

何かを成功させたいなら、望んでいることが当たり前の世界線に住めばいい。
改めてそう思う。
水を1日に3リットル飲む田中みな実氏と会って3日くらいは、アイスコーヒーをお休みして常温のお水を持ち歩きたくなるし、糖質を控えてる友人とのランチは自然とハムチーズオムレツ野菜添えとなる。

美容はいつだって類友だ。真似っこしあって尊敬しあって、互いにあと数ミリの伸びしろを上に上に引っ張り合えばいい。マウントなんて言っていたら置いていかれる。
誰がえらいとか正解とかはないのである。

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先日インスタライブでフォロワーさんがぽつりとつぶやいたこと。
「体がものすごい太りたがってる。」
やっとやっと手に入れた理想の数字を体重計がたたき出した瞬間、波のように押し寄せる食欲。胃が小さくなっている場合は、スニッカーズなど馬力のあるカロリーのものを全身で欲する。あの現象を見事に言い当てたそのコメントに、共感のあらしで思わず爆笑してしまった。

年齢を重ねると、華奢な人は皺っぽさや血管の浮き出方を気にし、
太りやすい人は、空気を吸っても太るような気がしてくる。
私の「ちょうど良い」を維持するために血のにじむような努力をしなくてはいけない(大袈裟)。
一方で、自由になるお金と時間がほんの少し増えて、限定のお取り寄せや予約の取れないレストランが私を呼ぶのである。
一日に最高の予定を詰め込んで良いと言われたら、エステに行き、美容院で髪をブロウしてもらい、お買い物に行ってシロタエのチーズケーキを食べてから、お鮨を食べたい。
マイナスマイナスプラスプラスみたいな私の欲望は、今日も今日とてコストパフォーマンスが悪い。