「ひき算思考」で物事を捉える発想法
さて、最初の問題を考えてみましょう。
いわゆる「トーナメント表」を描いて考えることも可能です。
例として簡略して、16チームが出場するトーナメントを考えます。
トーナメント表を見て、数えていけば実際に必要となる試合数が数えられます。下の図のように数えていくと、決勝戦までに15試合を要することがわかります。

ここでは、このように普通に数えていくという方法ではなく、発想を変えて考えていく方法を紹介します。
このトーナメントの問題の場合だと、「優勝するための試合数を考える」という直接的な解き方をするのではありません。「優勝者を決める」を「1人を除く、ほかのすべ
ての人が負けるために必要な試合数を考える」へと発想を変えられることを利用して、解くことができるのです。
16人でトーナメント戦を行うということは、優勝者の1人(もしくは1チーム)を引いた15人が負ける必要があります。なので、必要な試合数は15試合であることがわかる、ということです。
これと同様に、冒頭の問題の答えは、
128-1=127 127試合
なのです!
この発想法を、答えを求めるためにひき算をするのでここでは「ひき算思考」とでも表現しておきましょう。
この「ひき算思考」はほかの問題にも活用できる、便利なツールでもあります。
次の問題〈解けたらすごい…ユーロ硬貨を組み合わせて作れない「最大の数」は?〉は、下の【関連記事】から進めます。
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