「松井・吉村選挙」を理由にした反論
それと同時に、維新の党東京本部では、10月14日、15日に行った「大阪組」の除名処分への対応に追われていました。
党分裂を仕掛けられることを防ぐ為に維新の党東京本部が10月14日に馬場氏、片山氏、東氏を除名処分にしたところまでは良かった。
しかし、党分裂の恐怖に駆られて翌15日に、維新の党大阪総支部の国会議員・地方議員の162名を、個別の事情を検討し、其々の意見を聞くことなく一斉に除名処分としたことから、「大阪組」の164人から10月21日付で不服申立書が出されました。
その後、ことあるごとにその瑕疵をあげつらわれ、維新の党東京本部の合理性を否定し、「大阪組」の主張を正当化する口実にされるようになりました。
私はこれに対して、除名してしまった今となっては事後的になるが、ともかく「聴聞・審査」を行う事を進言し、受け入れられました。そして11月16日、17日、18日のいずれかに聴聞・審査を行うので、希望日を記載して返信する事を求める旨の通知書を、11月6日付で除名にした164名に送付しました。

ところが、これに対して11月9日付で、大阪府総支部所属議員及び首長164名より、一括して(党紀委員長らは)「聴聞手続きをする権限は一切なく、聴聞へは行く必要がない」との返答がなされました。
11月13日付の回答書で馬場氏は、「11月22日に大阪市長選挙・府知事選挙のダブル選挙があり(この時吉村氏が衆議院議員を辞任し、大阪市長選挙に立候補しています)、このような時期に大阪の国会議員・地方議員が聴聞の為に東京へ向かう事が出来ないことは明白であり、11月16日、17日、18日の聴聞期日の設定は適正な手続きを受ける利益を奪う不当な行為であり、党紀規則に反する!」と主張しました。
大阪ダブル選挙が彼らにとって重要なのは、彼らの事情です。立候補している吉村洋文氏、松井一郎氏は維新の党の公認候補ではありません。
松井氏は8月には自ら離党した無関係な個人です。彼らの選挙を支援することは、とうてい維新の党の手続きを不当とする根拠とはなりません。私はここでも、自分たちの独自の思い込みを絶対の真実として他人に押し付ける「大阪組」の本質を見た思いでした。
このような状況で「大阪組」との争いは、双方が全く交わらないまま膠着し、私はその決着は法的手続きでつけるしかない、一時的な困難は耐え忍んで法的手続きを貫徹すれば、理屈上、高い確率でこちらが勝つと思っていました。
しかし、そのさなか、12月9日、私の携帯電話に突如、「大阪組と和解がまとまった」との電話が入ったのです。
(近日掲載の第7回につづく)