見落とされがちなおススメスポット
2.「せんぐう館」で予習復習を
参拝客には見落とされがちだが、意外におススメなのが、外宮入り口近くにある「せんぐう館」だ。

ここは、第62回神宮式年遷宮を記念して、2012年に創設された博物館。
「式年遷宮(しきねんせんぐう)」とは、20年ごとに神さまのお住まいである社殿を建て替え、お引越ししていただくという大切な祭事。
社殿だけでなく、1500点以上にものぼる装束や神宝類も、すべてそっくりそのまま、新しいものに作りかえられるのだ。
これは、20年に一度、神さまの身辺を新しくすることによって、常に若々しいパワーを維持していただくため。
それと同時に、社殿造営や伝統工芸の技術を、次世代に継続していくための、合理的な仕組みでもあるのだ。
せんぐう館の中には、原寸大の外宮御正殿が再現され、貴重な御装束神宝の展示なども行われている。
遷宮シアターでは、神宮や式年遷宮のことがよくわかる美しいハイビジョンの映像も上映。
1時間に4種類、7〜8分ほどのショートフィルムが繰り返し上映されているが、映像も音楽も素晴しく、何度観てもあきないくらいだ。
入館料は、大人300円。
模型やパネル展示も充実していて見ごたえがあるのに、館内は、わりといつも空いている。
勾玉池を臨む休憩スペースは、まるで居心地のよいカフェのよう……。
境内が参拝客で混雑している時も、このせんぐう館の中は、心地よい静けさに包まれている。
実は、超穴場のヒーリングスポットなのだ。
このせんぐう館の展示を見れば、神宮の歴史や営み、祭事について、理解を深めることができる。
ここで予習をしてから参拝するもよし。参拝してから復習するもよし。
どちらにしても、お伊勢参りのグレードが数段アップすることは間違いない!