2023年は円高の逆襲だ~日本株は軟調だが銀行株は復活の兆しも

年後半に日米金利格差縮小で一段と進行

欧米に比べれば微風だった日本の金融・資本市場

昨年の米欧の金融・資本市場は、インフレと金利の見通しに揺れた1年間だった。株価と長期債券価格は一般的には逆に動くことで投資家のポートフォリオ全体の価格変動リスクを低減する効果が期待されているのだが、金融引き締めにより双方の価格が同時に下落するという「痛い年」になった。

by Gettyimages

それに比べると日本の金融・資本市場は微風のようなものだった。日経平均株価指数で見ると安値圏2万5000円台から高値圏2万9000円台のレンジで持ち合い推移を辿った。ただし円相場だけは大揺れだ。夏場にかけての大幅な円安と秋以降の円高への揺れ戻しで、FXトレーダーやヘッジファンドなどは円売りで儲けた益を秋以降かなり吐き出した者も少なくないだろう。

一方、近年急増している米国株価指数や世界株価指数連動の投資信託の購入層にとっては、年初来の米国株の下落はほとんど円安・ドル高で相殺され、下落の痛手は大方回避できた。

 

ところが12月20日に発表された日銀の金融政策の修正は、黒田総裁の「金融引締めではない」という強調にもかかわらず、日銀の「金融緩和の出口への布石」として市場参加者の多くが受け止めた。ドル円相場も136円台から131円前後まで一気に円高に戻す展開となった。

今年2023年も引き続き内外のインフレ動向と日米欧の金融政策が市場参加者の主要な関心事となり、相場は揺れ動くだろう。果たして日銀はこれまでの金融緩和の出口に向かって動くのか? その場合に日本株、円相場はどうなるか考えてみよう。

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