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参考書との付き合い方は恋愛と一緒…使いこなす秘訣を“参考書オタク”が伝授
2023.01.29

『ガクサン』試し読み連載③

参考書との付き合い方は恋愛と一緒…使いこなす秘訣を“参考書オタク”が伝授

参考書との付き合い方は恋愛と一緒…使いこなす秘訣を“参考書オタク”が伝授 『ガクサン』佐原実波/©️講談社 画像ギャラリーを見る→

学習参考書があれば独学でも勉強はできるようになるのか? 受験は突破できるのか? そして、学ぶことの楽しさや意味をも知ることができるのだろうか……。いま、“学習参考書”の可能性をとことん追求した漫画『ガクサン』(講談社)が大きな注目を集めている。

物語の主人公は参考書の出版社に中途入社した茅野うるし。そこで出会ったのは、クセが強すぎる参考書オタクの福山だった。その行動は社会人としては失格なことばかりだが、参考書の知識は尋常じゃないようで……!? 出版社で働くうるしの経験を通して、読者はいままで知らなかった学習参考書の世界を深く知ることができるのだ。

おそらく、勉強するうえで誰もが一度は手に取るであるであろう学習参考書。しかし、その“選び方”や“使い方”を正しく把握できている人となると、数えるほどしかいないに違いない。『ガクサン』を読んでいると、そう痛感する。作者の佐原実波さんは本作を描くため、実際に学習参考書をつくる出版社や、学習参考書を使用して授業をおこなっている塾の講師に取材を重ねているという。今回FRaUwebでは、佐原さんが取材を重ねるなかで学んだという学習参考書の選び方や使い方、さらには参考書作りの裏事情など、様々な話を伺い、短期で連載する。

第3回は、「参考書に愛着を持つコツ」について教えてもらった。参考書を買うだけ買って放り出している人は多いと思うが、どうしたら“運命の1冊”に変えられるのか……? 

『ガクサン』佐原実波/©️講談社

知れば知るほど「学生時代にこの漫画に出会いたかった」と思うことばかり。記事最終ページには漫画の試し読みも!  

効率やモチベーションをアップする勉強文具はお勧め

本連載の第1・2回のインタビューでは、主に学習参考書=ガクサン選びのコツについて伺ってきた。大事なのは、レベル、好みを含め、とにかく自分に合ったものを選ぶということだった。ただ、そうして「これがいい!」と思うものを選んだものの、買っただけで「やった感」が生まれてしまい結局ほとんど使っていない……、という人は多いようだ。

そこで今回は『ガクサン』2巻・第1話で、参考書オタクの福山が主人公うるしにガクサンの選び方や付き合い方を“恋愛”に喩えて説明するエピソードに合わせ、選んだガクサンを愛着を持って使うためにはどうしたらいいか、詳しく教えてもらった。

「もちろんファーストステップは、本屋に行き、実際に手に取って、自分が『好きだ』と思った1冊を選ぶことだと思います。その基準は『やりたいと思える』でも『デザインがオシャレ』でも何でもいい。そしてそこから、可愛くしたり勉強しやすくしたり、自分だけの1冊に変えていくことがコツだと思います」

『ガクサン』2巻・第2話より。佐原実波/©️講談社

漫画内でも、うるしに参考書との付き合い方を説く福山が「参考書に愛着を持つために、こういう(勉強に特化した)文具を活用して、参考書をグレードアップするのも一つの手だ」と言っているが、作者である佐原さんも文具を使うのはお勧めだという。

「たとえば追加したい情報を付箋に書き込んで貼ったり、カラフルなペンで重要なところを強調したり。最近は参考書とスマホを連動させられる文具も登場していて、自分に最適なグレードアップが可能になっているので、けっこう楽しいと思いますよ。

情報を追加するだけでなく、シールを貼ってデコレーションしたり、イラストを描き込んで楽しくしたりして、使うモチベーションを上げるのも一つの手。取材した方の中には、ラミネート加工してお風呂で読んだり、はたまた好きな芸能人の写真を張り付けてやる気を出している、なんて人もいて。みんないろいろ工夫して使いこなしているんだなあと、嬉しくなりました」

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