切るべき関係は早く切ったほうがいい
「今でも私の育った家庭環境、元夫の義母については恨まないと言ったら嘘になります。でも父が心から謝ってくれたし、後ろばかり見ていてもしかたがないと思えるようにはなっています。ちゃんと前を向かないと娘にもよくないし。
一時期はあまりに両方の家庭がごたごたしたので、私もちょっと気持ちを整理しきれなくなって、社内のカウンセリングにかかったこともあります。そのとき思ったんです。切るべき関係は早く切ったほうがいいんだと。
自分の心の平安を保つためにも、娘のためにも、環境を整えるのは重要なんだなと思い知りました。あのまま我慢していい子でいたら、完全に私がメンタルをやられていたと思いますね」
何もかもすっきりとはいかなくても、あの頃に比べれば、気持ちは穏やか。娘と笑って暮らせればそれでいいと思っていると、アカネさんはにっこりと温かい笑顔を見せた。
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アカネさんのように親子や兄弟姉妹の関係を切っていいものか、不仲の家族がいる人でも悩むことだろう。しかし、彼女の言うように「環境を整える」のは重要なこと。自分が混乱した精神状態では自身はもちろん子どもにも影響を及ぼす。
何も「絶縁」とまではいかなくてもいい。物理的に距離を取ることで、ストレスが減り気持ちが穏やかになることはアカネさんが証明してくれている。
本稿で紹介した3組の夫婦の破綻は、水面下ではすでに切れかけている夫婦関係の多さを物語っているのかもしれない。
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