2023.01.22

老後を送る父から「ネット右翼化」のにおいを感じたのは、「7つのネットスラング」がきっかけだった

「老いた親が突然、韓国や中国を罵倒するような言葉を吐くようになって戸惑っている」

昨今、そんな声をしばしば耳にするようになりました。

ルポライターの鈴木大介さんも、父親が老いとともに「ネット右翼」的な言動をとるようになったことに戸惑った一人です。

父親の死の直後から、鈴木さんは父親の「右傾化」についてより深く考えるようになります。

なぜ父は右傾化してしまったのかーー。

この問題に取り組んだ鈴木さんの新著『ネット右翼になった父』から、父親のどのような言動から「右傾化」のにおいを感じたかを描いたパートをお届けします。

何気ない会話の中で出る「ヘイトスラング」

僕自身は具体的に父のどんな言動に対して拒否感を感じ、心を閉ざしたのかの再確認だ。

これも極めてつらい作業だが、改めて記憶を掘り出して、整理してみることにした。
まず、僕が最も苦痛に感じたのは、明らかにネトウヨ的なメディアに触れていなければ使わないであろう、いくつかの特定用語(ネットスラング)が父の言葉の中に混在したことだ。

実際に父の口から出たそのスラングを書き出すところから始めた。結果はこうだ。

・韓国人をさげすむ「火病ファビョる」
・中国韓国北朝鮮を反日国家としてまとめた「特亜」(特定アジア)
・ネット以外のメディアを見下す「マスゴミ」
・旧民主党を貶(けな)す「ゴミンス」
・左翼への蔑称である「パヨク」
・生活保護受給者への侮辱や制度そのものの蔑称としての「ナマポ」
・他国文化等を自国由来と主張する韓国を嘲弄する「ウリジナル」