2023.01.25
# ビジネス

リーダーが「いい人」すぎても逆効果…チームの「心理的安全性」を損なう「3つの落とし穴」

リーダーにとって、もっとも重要な能力は何だと思うだろうか? 「強さ」でも、「厳しさ」でも、「頭のよさ」でもない。近年、ビジネスの世界で重要視されているのは、場の「心理的安全性」をつくる能力である。

しかし、「場の心理的安全性を高めたい」と思っても、実際は簡単ではない。本稿では『だから僕たちは、組織を変えていける』『だから僕たちは、組織を変えていける ワークブック』の著書がある、起業家・経営学者の斉藤徹氏に、心理的安全性をつくるうえで陥りやすい、「3つの落とし穴」について解説していただいた。

「ホールネス」が心理的安全性の基盤

前編記事では、心理的安全性を壊してしまうリーダーの特徴と、場の安全性を高めるためにできることを紹介した。

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しかし、「場の心理的安全性を高めたい」と頭ではわかっていても、なかなか一筋縄にはいかないものだ。自分自身の感情と向きあう必要があること。参加する全員がそれを理解し、実践する必要があること。環境に大きく影響されること。つまり、参加する人たち全員が意識し、相互に調和することで、場の安全性は保たれる。

その前提を理解せず、単純に「場を安全にしよう」と考えてもうまくいかず、逆に迷路に迷い込んでしまうことが多い。この記事では、心理的安全性をめぐる試行錯誤の過程で陥りやすい落とし穴を、3つほど提起したい。

 
(1)「気配りこそ命」という誤解で、評論家が増えてしまう

はじめに、心理的に安全な場をつくろうとするあまりに、相手の反応や顔色をうかがうことが習慣化して、自分を主張できなくなってしまう問題をとりあげよう。

これは、仲がよくなりすぎるチームに起きることが多く、「集団浅慮」と呼ばれている。他にも、初対面で探り合う場、権威あるボスを囲む場などでは、つい空気を読みすぎてしまうために、意識しないと本音で話すことは難しい。逆に本音で話そうと意識しすぎると、思わず対立を強調するような口調になってしまうこともあり、なかなかやっかいだ。

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