とにかく家庭から離れたい
数々の出会い系サイトが盛況を呈し、「マッチングアプリ」を不倫目的で利用する人も急増している現在は、歴史上最も「不倫のハードル」が下がっている時代かもしれない。
三菱UFJリサーチ＆コンサルティングの調査によれば、過去3年以内にマッチングアプリを利用したことがある人の割合は、20代で28.9％、30代で8.4％、40代で3.6％。中には不倫目的で利用する人もいることは間違いないだろう。
尽きることのない不倫願望。刺激がほしい、癒されたい……多くはそうした理由が背景にあるが、中には家庭からの「逃避」のために不倫を選ぶ人もいる。前編に続いてお伝えするのは、2020年に日本の男性ビジネスマンが赴任先のインドで起こした悲劇である。
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IT関連会社でプログラマーとして働く小笠原充（仮名・52歳）は、44歳の時に10歳年下の妻・真由子（仮名・42歳）と結婚。すぐに第一子に恵まれるも、独身生活が長かったせいか、「妻子」という存在にいまひとつ馴染めずにいた。
夫や父としての役割をどう果たしていいかわからない充は、出張を進んで引き受けたり、転勤を願い出るなど、とにかく家から離れようとしていた。そんな充に、半年間のインド出張の打診が。「渡りに船」とばかりに出向くと、間もなくインドでもコロナが蔓延。帰国できなくなってしまい、会社が用意したアパートでそのまま暮らすことになる。
独身時代に戻ったかのように気ままなひとり暮らしでハメを外すようになった充は、行きつけのレストランの日系人ママのハル（仮名・50代？）にパソコンを教えたことをきっかけに、男女の仲に発展したのだった。
