【スペシャル対談】脚本家・小林靖子×『仮面ライダーオーズ』主演・渡部秀「終末、ディストピア」の世界を語る!
『仮面ライダー龍騎』『仮面ライダーオーズ/OOO』『侍戦隊シンケンジャー』特撮作品や、『進撃の巨人』『ジョジョの奇妙な冒険』『どろろ』といったアニメ作品の脚本・シリーズ構成を多数手がけてきた脚本家の小林靖子さん。
小林さんは現在、漫画配信サイト「コミックDAYS」にて連載中の漫画『断罪六区』の原作を担当し、新たな挑戦を続けています。本記事では、『断罪六区』第1巻の発売を記念し、小林さんがメインライターを務めた『仮面ライダーオーズ/OOO』(以下『オーズ』)で主人公・火野映司を演じた渡部秀さんとの対談をお届け!
もともと漫画好きだという渡部さんと、『断罪六区』のことから当時の思い出話まで、さまざまに語ってもらいました。
アナログとデジタルが「融合」する世界
渡部:靖子さんと、こういう場で、一対一でお話しするのって初めてじゃないですか?
小林:そうですね、私は『オーズ』で対談するときは、武部(直美)プロデューサーと一緒のことが多かったですし。前回お会いしたのは、一年半くらい前でしたっけ?
渡部:そうです。その時は武部さんも一緒でしたね。

ーー『断罪六区』の企画が最初に動き始めたのは、その『オーズ』最終回の直前でした。
渡部:じゃあもう12年くらい前…。
小林:うわぁ(笑)時間かかっちゃいましたね。
ーーまず、渡部さん、読んだご感想を伺えますか?
渡部:すごくワクワクする設定で、すぐに最新話まで読んでしまいました。僕、結構「終末もの」というか、ディストピアものが好きなんですよ。
小林:えっ、意外。

渡部:普段の生活と繋がる面もありつつ、何かが違う世界…映画の『バトル・ロワイアル』(2000年)とかも好きだったんです。だから、こういう設定って大好きで。服装やツールにしても、アナログなものと、近未来のデジタルが入り乱れていて、読んでいて楽しいです。靖子さんが原作をしている、ということでフィルターをかけてしまっているのかもしれないんですが、「こういう街並み、靖子さん好きだよなぁ」って思って(笑)
小林:ちょっと時代劇チックな(笑)
渡部:あとは、自分がこの中で演じるとしたら誰だろう、とか、実写にするときはどういう風に作るんだろうな、と想像を膨らませながら読んでいました。
ーーその点はお伺いしようと思っていたところでもありました。ご自身が演じるとしたら、作品の中ではどのキャラをやってみたいですか?
渡部:選べるのであれば、ユウシンです。彼は本当に演じてみたいキャラクターですね。
小林:今まで秀君が演じてきたキャラクターと、ちょっと違うよね。

渡部:そうですね。どちらかというと、クノジ的な、世捨て人というか、達観した役が多かったので。ユウシンは、年齢はいくつくらいなんですか?
小林:30半ばですね。
渡部:じゃあまさに、今後の僕にピッタリじゃないですか。『断罪六区』が実写化するなら、人には渡したくない役ですね(一同笑)。