分譲マンション「管理組合」の理事長、実は知られざる「凄まじい役得」があった…!
情報を制する者はマンションを制す前回の『マンション暮らしの大負担「管理組合の役員」は、「築5年目」にやっておくべき理由』では、分譲マンションの区分所有者ならば、どうやっても避けることができない管理組合役員の仕事について、少しでも楽に切り抜ける方法を紹介した。そんな記事を書いておきながら、筆者は正反対の考え方をどうしても捨てきれない。
新築で入居したマンションに約20年住み続けた間、2度も管理組合理事長に就任した経験から言わせてもらうと、管理組合の仕事をいかに上手く避けるかではなく、真正面から受け止めてこそ、それに見合う「報酬」が得られる場合もあるからだ。
世間の認識では「面倒くさい」で片づけられがちなマンション管理組合だが、本稿では、発想を180°転換し、損だらけだと思われている管理組合役員、特に理事長の役得というものに、スポットライトを当ててみたい。

理事長の役得=悪徳理事長?
手間と時間をとられ、面倒事ばかりというイメージがあり、普通なら誰もやりたがらない理事長職。仮に役得があるというなら、多くの方が真っ先に想像するのは、悪い話ではないだろうか。
与えられた権限を悪用して、区分所有者から預かっているに過ぎない管理費を私的な飲み食いや私物購入に使ったり、懇意にしている業者に高めに発注してキックバックを受け取るだけでなく、はては理事長自身が経営する会社へ発注して好き放題やるとか。
要するに、管理組合を私物化して、理事長自身がいい思いをするという話である。そもそも、理事長の仕事自体は無給なのに激務に耐えているのだから、ちょっとした飲み食いのためにお金をつまんでもバチは当たらないだろう、なんて声は、確かに一部では漏れ聞こえてくる。