「東大なのに」が怖い
東大出身者は、この点で必ずしも満足のいく結果が得られないようだ(4点)。東大卒のライター、池田渓さん(40歳)は語る。
「東大卒の中でも優秀な人がキャリア官僚になりますが、悲惨な労働環境が待ち受けている。私の知人も2時や3時になってからタクシーで帰宅し、数時間寝て出勤という日々を繰り返しています。
民間企業に入ったとしても、『東大だからできるだろう』とハードルを上げられやすい。しかも、その期待はすぐに『東大なのに』に変わり、大きなプレッシャーになる」

一部の天才を除けば、東大生の多くは努力を重ねてきた秀才たちだ。入学後も2年生の途中までの成績で学部が決まる「進振り」があり、人気学科に行くには努力し続けるしかない。
そうした学生生活を送った結果、東大生は社会に出てからも頑張りすぎてしまう。出身大学別に「残業時間が月に80時間以上」の割合を聞いた調査では、東大が10%でトップとなった(doda調べ)。頑張って東大卒の看板を手に入れても、待っているのは果てしないハードワーク。総合得点は63点となった。