京大は人生充実度が高い
一方、「西の横綱」の京都大学は総合65点で、東大よりも「コスパが良い」という結果が出た。勝敗を分けたのは、8点をつけた人生充実度だ。京大卒の小説家、佐川恭一氏(37歳)は「京大には当然エリートもいましたが、無気力な学生もアホなことができる居場所が沢山ありました」と言う。
東京の学生が通勤電車に揉まれ、インターンに追われるのとは対照的に、京大の学生生活はのんびりしている。いけずな京都の人たちも京大生にはやたらと優しく、鴨川沿いを散歩したりしながら、ゆったりと4年間を過ごすことができる。
東大の「進振り」のような過酷な制度もなく、多少の「変人」も「変わってるけど、オモロイやつ」として評価される風土が京大にはある。ただし変人がいきすぎた結果、会社に入ってから躓く京大生がいるのも事実だ。

「京大の威光が使えるのは入社時までで、成果を出せないと学歴とのギャップで叩かれやすい。僕も1社目はすぐ辞めましたし、最近も大学の友人が無職になりました。
しかしだからといって、不幸とは限らない。京大卒はカネや地位といった社会的評価を重視しない人が多く、ガツガツ稼ごうという人が主流派ではない印象です」(佐川氏)
自分なりの幸せの軸を見つけられる京大のほうが、東大より幸福に生きられるのかもしれない。