2023.01.28

「もの覚えの悪い人」とはここが大違い…40代の「脳のおじさん化」くいとめる、意外な習慣

「老化のせいで、もの覚えが悪くなっている」──学び直しがブームの中、いざ勉強し始めたらつまずく大人が多いという。固有名詞が出てこなかったり、仕事上の新しいシステムが覚えられなかったりという実体験を味わっている読者も多いだろう。

では、学生時代のように私たちは多くの知識を吸収することはできないのだろうか?1万人の脳を診断した脳内科医であり『一生頭がよくなり続ける すごい脳の使い方』を上梓した加藤俊徳氏が大人に合った勉強法を紹介する。

「年のせいで物覚えが悪い」を解決する脳科学的答え

「歳をとって記憶力が落ちてきた」と嘆く大人が多いが、それは大きな間違いだ。脳科学的に脳の最盛期は50代。

なのになぜ多くの人が年をとるほど物覚えが悪くなったと感じているかというと、大人になっても、学生時代と同じような勉強法をしているせい。その詳細は『50歳を超えても「もの忘しない人」がなぜか絶対にやらない「意外な共通点」』でお伝えした。

学生時代と脳の仕組みが変わったのに、大人の脳に合わせた勉強法にしていないため、「記憶力が低下した」と感じることが多いのだ。

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たしかに脳の仕組みだけを見れば、大人の脳に切り替わる20歳頃から脳細胞は減少していき、ゆるやかにではあるものの脳の老化は始まっているとも言える。しかし、脳細胞の減少が、脳の成長をストップさせるわけではない。

脳細胞の数がどれほど潤沢にあったとしても、細胞同士をつなぐ情報伝達回路のネットワークが脆弱だと、脳を機能的に働かせることができない。

つまり、脳力を上げるのは脳細胞ではなく、ネットワークの発達なのだ。このネットワークを広げて連携をより強化できれば、脳の機能を後天的に伸ばしていくことも可能なのだ。

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