銀座で一人2万円を超える「高齢者へバラマキ」の怒り【歌舞伎一等席、豪華幕の内弁当、お買物券3千円】

小倉 健一 プロフィール

2万円を超える「大盤振る舞い」

歌舞伎座での豪華(無料)敬老大会では、「歌舞伎公演が始まる前に、今回から新らしく選出された中央区長の山本氏の挨拶である。区長は日本橋の『山本海苔店』の副社長だった人である。その次に中央区議会議長の挨拶が続き、更にいつものように警察署からの『詐欺』と『交通事故』の話があった」という。

 

この山本泰人区長は、現在、区長をしながら、株式会社山本海苔店相談役をしている人物だ。今年、4月26日に改選を迎える。実質的に2万円を超える大盤振る舞いをし、また、大盤振る舞いをした相手に歌舞伎座で挨拶をすることができて、今年の選挙も盤石といったところであろう。

オンラインのブログ上でも、招待を受けた高齢者(団塊の世代が中心)たちの喜びの声で溢れている。敬老大会に関するお問い合わせ先としてオンライン上で公開されている中央区の福祉保険部高齢者福祉係(電話番号03-3546-5354。午前8時30分から午後5時まで、土曜日・日曜日を除く)が、つくった「事業別行政評価シート」(令和4年度・令和3年度分)に、この歌舞伎座での高齢者接待について述べられている。詳細が知りたい人は、気軽に問い合わせてみるのがいいだろう。

この乱痴気騒ぎの事業目的は、「『敬老の日』にちなみ、敬老買物件及び賀寿状の贈呈や、高齢者を区内劇場(歌舞伎座・明治座・新橋演舞場)に招待して敬老大会を開催することにより、高齢者の長寿を祝うとともに敬老の意を表し、福祉の増進を図る」のだという。

チケット代が8079万8400円が計上されていて、他にも全国共通すし券等の購入費に681万円、人件費1374万5752円などが計上されていて、年間1億円の税金が、この意味不明な催し物につぎ込まれていることになる。

後編『8000人超の高齢者に「歌舞伎座1等席」をバラマキ…団塊世代への「大盤振る舞い」が導く「増税地獄」』では、こういった血税の使い方が行きすぎではないのか、これだけ還元を受ける「高齢者」とその大部分を占める「団塊の世代」について考察する。

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