2023.01.24
# 中国

原因は若者の無気力? 習近平の夢『中華民族の復興』を頓挫させる中国の異常な出生数減少

断崖絶壁からの急落続く

1月17日、中国国家統計局は2022年の人口動向に関する一連の数字を公表した。それによると、2022年の全国の出生数は956万人、前年より106万人減で建国以来の最少となったという。その一方、2022年末時点の人口数は14億1175万人で、前年比で85万人減となった。それは、1961年以来の61年ぶりの人口減少である。

by Gettyimages

1961年といえば、毛沢東大躍進運動の失敗による大飢饉発生の最中なので、大量餓死が主因となって人口の大幅減をもたらしたが、2022年の人口減は当然それとは異なる。「106万人減」という驚異な出生数の激減こそが人口減を作り出した最大の要因なのである。

実は、出生数の激減は何も2022年だけに起きた現象ではない。2010年代以来、特に2018年からは、中国で「断崖絶壁からの急落」ともいうべき出生数の異常激減が毎年、起こり続けてきているのである。

2010年までには、「1人っ子政策」が続く中でも中国の毎年の出生数は概ね2000万人以上であった。しかし2015年になると、出生数は1665万人にまで落ちていた。だからこそこの年の10月、中国政府は長年の「1人っ子政策」をやめて「第2子容認」の政策を打ち出した。

 

新政策の効果もあって、2016年の出生数は1786万人となって、前年より121万人増となったが、17年になると、出生数は再び減少方向に転じて1725万人となった。そして2018年、この年の出生数は1523万人であって前年よりは200万人以上も減ってしまった。出生数の「断崖絶壁からの急落」はまさにここから始まった。

19年の出生数は1465万人。20年はコロナの感染拡大という変数もあって出生数は1200万人に落ちた。そして21年のそれは1062万人。22年は前述のように、出生数は建国以来初めて1000万人台を切って956万人となった。

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