2023.01.25

ジョブ型雇用の「致命的な問題点」…今こそ「日本型経営」を取り入れるべき理由

脅しは間違った「手法」をとらせる

ツイッターの大量解雇は正しいが

昨年11月29日週刊現代「月収250万円、48歳のTwitter元従業員が激怒『イーロン・マスクのせいでクリスマスプレゼントも買えません』」などの記事でツイッターの「大量解雇」は話題になった。

by Gettyimages

だが、1月2日公開「年功序列は×だが終身雇用は〇~ビジネスでこれから大事になるのはSDGsではなく「企業と人材の『持続可能性』」だ」2ページ目「世界標準はどっち?」で述べたように、米国人は平均すると生涯10回くらいは転職する。つまり概ね4年に1回だ。

それに対して「日本の男性の6割以上については、就業から60歳ごろまでの転職回数はせいぜい1回で、さらに半数程度は一度も転職を経験しない」とのデータがある。

だから、米国におけるリストラを日本におけるものと同列に論じることはできない。

実際、昨年11月30日公開「ついにGAFAバブルも『崩壊』か…『IT・インターネット革命』の時代は終わった」、同11月14日公開「いよいよGAFAが総崩れ、メタはメタメタ、アマゾンよお前もか!」で述べたGAFA企業でも、1万人規模のリストラが相次いでいる。

これらのリストラは、ジョブ型雇用で転職を前提に成り立っている米国では正しい手法である。稼げるときにできるだけ稼ぐシステムだから、(どのような事情であろうと)稼げなければ放り出されて当然だ。高給な日雇いということである。

もちろん、日本型経営であっても、モラルが低く問題を抱えた社員は即刻解雇すべきである。リンゴの一部が腐ってしまったら、全体が腐るのは時間の問題だ。

だが、(特に日本においては)リストラは「一度限り」にすることが大事である。何回も繰り返していては会社がダメになる。「次は自分かもしれない」と考えていては、本来の仕事に集中せず「有利な転職先を探す」ことに血道を上げるようになるのは当然だ。

会社の中がこのような人々ばかりになってしまえば、モラルの低下は避けられず、同僚との協力=チームワークも期待できない。転職してしまえば、それまでの同僚が「ライバル企業の社員」になるかもしれないからである。

 

転職が当たり前の米国では「同僚、上司、部下が信頼できない」ことを前提(だからコンプライアンスを始めとする色々な規定・規則にもうるさい)に会社が運営されているが、日本ではどうであろうか?

「性善説」に立脚した運営は「甘い」との考えもあるだろう。しかし、会社の同僚などが信頼できない中で仕事を行うのはつらい。ハリウッド映画でよく描かれるように、米国人がセラピストに依存するのも、その「孤独な心」の影響かもしれない。

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