カウンセリングは問題が発生した時に利用するものである。良い結果が得られた場合は、クライアントの問題も解消されているので相談する理由もないので、その結末をカウンセラーは聞けない事も多い。私は、結果が気になっても知るすべもないため、「きっとうまくいったんだろう」と考えるようにして忘れてしまう事にしているが、律儀な横田さんは晴れ晴れとした表情で、わざわざ私のためにその結末を報告しに来てくれた。正直、とても嬉しい。

横田さんは、新居の契約、転校の手続き、引っ越し業者の選定、さすがに不安がる娘の説得などすべての準備を済ませたうえで、Xデーの晩、夫に離婚届を突きつけたという。