中国の経済成長が止まり人口減少が始まった…!「習近平新時代」を予感させるお寒い春節の風景

近藤 大介 プロフィール

「春節の重要講話」を延々と

習近平総書記に感謝するのは、庶民ばかりではない。中国共産党の幹部たちも同様だ。

春節の2日前、1月20日午前10時、「中南海」(北京の最高幹部の職住地)の幹部たちが、人民大会堂に勢揃いした。「2023年春節団拝会」に出席するためである。

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習総書記が、最高幹部たちを従えて入場すると、会場の面々が、まるでロボットのように、一糸乱れぬ調子で拍手を始めた。春節のお祝いの会なのだから、もう少し華やいだり寛いだ雰囲気であってもよいと思うのだが、笑顔などどこにもない。誰もが緊張した面持ちで、習総書記に向かって拍手を続けていた。

習総書記はご満悦の様子で、威風堂々と前方中央に着席した。そして、司会役をやらされている李克強首相の進行で、壇上に上がると、「春節の重要講話」を述べた。

「同志たちよ、友人たちよ。農歴の癸卯兔年の春節が、まもなく到来する。今日はわれわれがここに一堂に集まり、辞旧迎新、新春佳節をともに祝う。

まず私が、党中央と国務院を代表して、皆さんに祝日の美しい祝福を述べる! 全国の各民族国民、香港特別行政区の同胞、マカオ特別行政区の同胞、台湾同胞と海外の華僑同胞たちよ、おめでとう! 皆々の新春の喜びを祝う!

まもなく過ぎ去る壬寅虎年は、党と国家の発展史上、極めて重要な一年だった。強風高波の国際環境と、頻繁で大きな国内の改革発展安定の任務に直面し、全党全軍全国各民族の国民は、困難に立ち上がり、団結奮闘した。龍騰虎躍の熱意でもって虎穴に恐れず入り、堅忍不抜の粘り強さを見せた。社会主義現代化建設の新たなページを刻んだのだ。

われわれは勝利のうちに、(昨年10月)党の20回大会を開催した。全面的な社会主義現代化国家建設の偉大な青写真を確立したのだ。全党全軍全国各民族の国民の意気風発は、新たな過程に踏み出した。新たな目標に向かって、奮って再出発するのだ!……」

 

こんな調子で、習総書記はいつものように長広舌の説教をぶったのだった。その間、会場の幹部たちは、微動だにせず聞き入っていた。そして途中で何度も、一斉に拍手を送ったのだった。

大晦日(1月21日)の『新聞聯播』は、この習主席の「春節の重要講話」の様子を、延々と伝えた。ニュースの後半は、中国国内と海外の中国人たちが、「春節の重要講話」の偉大性をいかに汲み取ったかを、やはり延々と放映していた。

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