2023.01.28

【内部資料入手】「競艇八百長で大儲け」した6人組グループの手口をいま明らかにする

前編記事『【競艇界の闇】「お迎えかな…さようなら」不正が疑われるA1ボートレーサーがついに沈黙を破った』では、1月8日に『史上最高売上を達成の裏で…ボートレース界に忍び寄る、八百長スキャンダルの「深すぎる闇」』にて「A選手」として報じた人物が中村亮太選手であることを明らかにした。ここからは、中村選手を食い物にした犯行グループの手口について検証していく。

平場のレースでは異例の「爆売れ」

ここから先は、舟券に関するやや専門的な内容が含まれる。だが、数字の細部に問題の本質が隠されているため、記述を簡略化しないことをお許しいただきたい。

問題となった10月27日下関第10レース。1日12レースが組まれる競艇では通常、最終レース(第12レース)の売上が最大になるが、単なる予選に過ぎなかったこのレースの売上は約9600万円に跳ね上がった。前の9Rの売上は約5100万円、次の11Rが約4600万円で、何らかの明確な理由がなければあり得ない「爆売れ」である。

この日の9~11レースの売上金この日の9~11レースの売上金
 

なぜ、このレースに疑惑の目が向けられたのか。それは

1.イン(おおむね1号艇)が4着以下に負ける

2.売上の不自然な増加

3.配当の安さ

という「八百長3点セット」が完全に揃っていたことがあげられる。

無論、それだけでは「疑惑」に過ぎない。このレースで中村選手は「F2」(フライング2本持ち)の状態で、レースで勝つために重要な要素である「速いスタート」が困難な状況に置かれていた。

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