2023.01.25

【独自】北九州市長選が「麻生太郎vs武田良太のガチンコ戦争」でヤバすぎる…麻生陣営が放った「極秘ペーパー」を入手

「推薦署名はしない」麻生太郎のゴリ押し

2月5日に投開票される福岡県北九州市長選が大荒れの模様だ。北九州市は人口約95万人、福岡市と並ぶ福岡県の政令指定都市だが、いま永田町の住人はこの市長選の行方を虎視眈々と見守っている。

「北九州市で、永田町の主導権争いになるとはね……。頭が痛いよ」

こう話すのは、自民党の福岡県選出の国会議員である。

これまで北九州市の舵取りを担ってきた北橋健治市長は、旧民主党で6期衆議院議員を務め、市長に転身後、4回連続当選を果たしてきたが、今回の市長選に不出馬と表明した。

北橋市長は、これまで自分を支えてきた自民系と・旧民主系の会派が支援する候補者を「後継に」との考えを示してきた。

後継候補として真っ先に手を上げたのは、元厚生労働省の官僚・武内和久氏だった。2019年の福岡県知事選にも出馬したものの小川洋知事に敗れ、現在は九州国際大学客員教授を務める。福岡県知事選に出馬したとき、武内氏のバックについていたのは麻生太郎副総裁だった。武内氏は自民党から支援を取り付ける意向だった。

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ところが昨年10月、北九州市議会の自民系と旧民主系会派が出馬要請したのは、武内氏ではなかった。北九州市出身の国土交通省の官僚・津森洋介氏を東京にまで訪ね、出馬を求めた。津森氏は快諾し、11月に出馬会見。ここで北橋氏も「後継に」と承諾した。

武内氏の出馬で大勢が固まったかにみえたが、黙っていなかったのは、地元の麻生太郎副総裁だった。

 

前出の国会議員が明かす。

「自民系会派で支援が決まった以上、自民党福岡県連として、津森氏を推薦する承認の署名を麻生先生に求めたのですが、麻生先生はこれを拒否しました。

そこで同じ九州選出の森山裕選対委員長がわざわざ麻生先生を訪ね、署名について聞くと、『(署名は)しない』と明言したと聞いている。

署名が揃わないと福岡県連から党本部に候補の推薦を上申できないので、宙ぶらりん状態となりました。麻生先生を説得するどころか、まともに口が聞ける国会議員など皆無ですから、大混乱になった。最後は麻生氏が『署名はしないが党に一任』という線で、森山氏がまとめた。ギリギリでの危機一髪を回避したのです」

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