ネットでの競馬にもハマり、督促状が…

実は派手好きな夫は、地に足がついている奈緒さんを伴侶として選んだのでしょう。恋愛結婚の夫婦の場合、自分に欠落している要素を持っている相手を選ぶ傾向にあります。

「コロナ禍で残業代はなくなり、手取りは10万円減りました。夫は部屋にこもって仕事をしているのかと思ったら、実際にやっていたのは、インターネットの競馬だったんです」

奈緒さんは夫が競馬を好きなことは知っていました。趣味程度に購入し、当たると家族と外食をしていたからです。しかし、実は夫は借金を巻き返すために競馬にのめり込んでいったのです。

「ウチに借金の督促状が届くようになり、夫は“勘違いだよ”と言って隠す。私は借金は悪だと育てられ、夫は借金するほど馬鹿ではないと信じていた。それで流してしまったんですね」

「勘違いだ」と言われ、借金の督促状は手違いかと思ってしまったが…Photo by iStock
 

借金総額700万円、さらに…

その後、ステイホームも解除になり、夫はいきいきと働き始めました。2021年は何事もなく過ぎましたが、2022年3月、海外出張から帰ってきた夫は、真っ青な顔をして「助けてくれ」と奈緒さんの膝にすがって来たといいます。

「そこで言われたのは、現在、借金が総額で700万円あることでした。コロナ禍前も後も、競馬場に行っている気配は全くないのに、なぜそうなってしまったのか。すると、インターネットで購入していたといいます。他にも多種多様のギャンブルに手を出しており、天井知らずでお金を注いでしまったと泣いていました」