平均年収443万円――これでは普通に生活できない国になってしまった。なぜ日本社会はこうなってしまったのか?
話題の新刊『年収443万円 安すぎる国の絶望的な生活』では、〈昼食は必ず500円以内、スタバのフラペチーノを我慢、月1万5000円のお小遣いでやりくり、スマホの機種変で月5000円節約、ウーバーイーツの副業収入で成城石井に行ける、ラーメンが贅沢、サイゼリヤは神、子どもの教育費がとにかく心配……〉といった切実な声を紹介している。
ここでは、「子どもに知的障害、借金地獄……マクドナルドにも行けない窮状」と題した「年収48万円(世帯年収400万円)」38歳女性へのインタビューをお届けする(前回はこちら)。
ラーメンが贅沢、サイゼリヤは神
借金があるから、なかなかお金は使えないです。コロナであまり外食に行かないのが不幸中の幸いです。
たまに夫が休みのときには、二人で「ラーメン山岡家」に行くのがささやかな贅沢です。それもサービス券を使って。券が5枚たまると餃子が無料になって、10枚だとラーメンが無料になるのは嬉しいですねぇ。ラーメン1杯690円ですから。
ファミレスは……高い! 高くて子どもを連れて行けないですよ。どうしても外食となったら、子どもたちだけ「すき家」で食べさせます。
でも、「サイゼリヤ」は神ですね。あそこは神です。ほーんとうに神です。安いから安心して注文できます。最強ですね、パスタでもハンバーグでも、何でも食べていいよ!と言える。ドリンクバーもあるし、サイゼリヤの値段は変わってほしくないです。
ケーキも高いですね。買わない。ケーキを買うなら、「セイコーマート」でケーキの切れ端を安く売っているので、それを買います。
とにかく何も買わないように、買わないようにという生活です。お菓子も買わない。子どもたちには、近くにある実家で、じーじ、ばーばにお菓子を食べさせてもらいます。
パパにボーナスが入ったら、海までちょっとしたドライブをして、奮発しておかずを買うくらいです。今、残っている借金は100万円を切って、あと1年で返せるから、よけいな物は買わない。娘の高校受験も控えているし。