AV界の伝説・吉沢明歩が振り返る「親バレ」の瞬間…「お前はだまされている」に続けて父親が放った“衝撃的な一言”
出演本数351本、売り上げ総本数1000万超という「日本一」の記録を持つAV女優・吉沢明歩さん。'19年に引退した後は、料理教室を開催したり、YouTubeの動画を投稿する日々を送っている。さらに最近では、「NFT」という最新技術を活用、枚数限定のショートムービー特典付きレア写真を無料配布する取り組みを実施。2月末までに受け取れば、吉沢さんとオンラインで話せる権利が抽選で10名に当たるという。
'03年のデビュー以来、吉沢さんは様々な困難を乗り越えてきた。なかでも大きかったのが、AV女優には付き物である「親バレ」だった。デビューしたばかりの吉沢さんは、どうやって危機を乗り越えたのか。著書『単体女優 AVに捧げた16年』より、一部編集してご紹介する。
「絶対にバレない」はずだったのに
10作目の撮影は2003年7月21、22日に決まっていた。
19日になっても体調は最悪で、熱があって鼻水が止まらない。
1日で回復するとは思えなかったので、撮影を延期していただくことになった。
私の自己管理がなっていないせいで、たくさんの人たちに迷惑をかけてしまい落ち込んで、さらに体調は悪化して、激しい腹痛にまで襲われた。
そんなときに、母親から電話がかかってきた。
どうも様子がいつもと違ったので、もしかしてと思ったら……やっぱり嫌な直感は当たっていた。私がAVに出ているのでは、と疑っているようだった。
動揺と腹痛でとても話などできなかったので、いったん電話を切った。少し落ち着いてからTさんに電話で相談して、家にかけ直した。
全面否定という形で―。

私は当初からプロダクションの社長であり、マネージャーのように私の面倒を見てくれるTさんを完全に信頼していた。鳥のヒナが最初に見た動くものを親と認識する「刷り込み」のようなものだったのだろう。AVの世界ではTさんが私の親だった。
だからデビュー前に、Tさんが「パブリシティ全開のほうが仕事がしやすい」というので、つまり、どんな媒体でも顔出しOKにしておいたほうが、人気も知名度も高くなりやすいというので、悩んだ末に私はそうしたのだ。
もちろん親バレは頭をよぎった。そんなことになったらという不安も大きかったが、Tさんは「絶対にバレない」と言った。「基本的に載るのはビデオ専門誌とかエッチな男性誌だから、親御さんはそんなの見ないでしょ」というのだ。
ところがデビューから4ヶ月も経たずに、両親に疑いを持たれている。