2023.01.31

「一生懸命勉強して、加点がなくても東京医大に合格した」…「裏口入学」の汚名を着させられたキャリア官僚の息子が、裁判で告白したこと

元文科省キャリアの佐野太被告が、東京医大に約4000万円の補助金をつけるために便宜を図った見返りに、次男の賢次(仮名)を同大に「裏口入学」させてもらったという、東京医大「不正入試」事件。4人の被告は全面否認し、賢次は加点がなくても実力で合格できていたことは裁判所も認めている。ネットを中心に、いまも次男の入学に対して誹謗中傷が続く。「裏口入学」の汚名を着させられた賢次は裁判で何を語ったのか? 前編に引き続き、賢次の告白をお伝えする。

「ずっと裏口入学と言われて続けて」

賢次は公判で悔しい気持ちをこう話した。

「自分は現役時代も浪人時代も一生懸命勉強して、加点がなくても東京医大に合格したにもかかわらず、ずっとこれまで裏口入学、裏口入学と言われ続け、とても悔しい気持ちです。あとSNSでも自分への誹謗中傷などの書き込みが絶えず書かれていて、私はこれまでその被害に傷付きながらもずっと必死に耐えてきました。また、受験中に自分が優遇されるとかされないとかいう話を父から聞いたことは一切ないので、父の身の潔白を信じています。今回一刻も早く、この裁判を通して真実が明らかになることを願っています」

また佐野自身も、公判で身の潔白を訴えた。

「今日まで犯罪者扱いが続いている社会的制裁などについて、一言述べさせていただきます。息子は10点の加算がなくても正々堂々と合格しましたが、それにもかかわらずいまだに裏口入学の誹りを受け続けています。特にSNS上では『合格もしてないのに、お前はまだ大学にいるのか。早く出ていけ』『死ね』『一家心中しろ』などという書き込みが今も数多くなされています。世間からのこうした誹謗中傷に、私たち家族は必死に力を合わせて耐えていますが、精神的苦痛は極限状態に達しつつあります。息子の大学生活はまさに茨の道を行くようなもので、前途溢れる青年の大学生活とはまったく異なるものになってしまいました」。

一貫して冷静で論理的な供述を続けてきた佐野だが、この時ばかりはさすがに感情が激したのか、時折言葉に詰まった。

  • 『成熟とともに限りある時を生きる』ドミニック・ローホー
  • 『世界で最初に飢えるのは日本』鈴木宣弘
  • 『志望校選びの参考書』矢野耕平
  • 『魚は数をかぞえられるか』バターワース
  • 『神々の復讐』中山茂大