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灘→MIT卒の起業家が語る「新しい教育論」
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スゴすぎる“対話型AI”の登場で、灘→MITの起業家が思う「人にしかできないこと」
2023.02.03

新しい教育論

スゴすぎる“対話型AI”の登場で、灘→MITの起業家が思う「人にしかできないこと」

主に小学生を対象に、少人数でのオンライン・ライブ授業をおこなう新しい教育サービス『スコラボ』が人気だ。立ち上げたのは、名門・灘中学校/高等学校(以下・灘校)出身の二人。20代半ばにして強い志を持ち、オンライン学習の企業『Mined』を創業した代表取締役の前田智大さんと、COOの趙慶祐さんだ。それぞれ灘校卒業後は米マサチューセッツ工科大学と東京大学に進み、卒業後の選択肢も様々だったであろう二人は就職を選ばず起業し、『スコラボ』を開設した。

FRaUwebの連載では、前田さん自身の学びについての振り返りや、知識偏重ではなく「主体的に学ぶ意欲」を育てる教育が求められる時代の「新しい教育」についての考察を綴っていただく。

チャットGPTで高まるAIへの期待

今回は、AIの進歩が速い時代に人間に求められる能力と、それを育む教育についてお話ししようと思います。

「10年後には人間の仕事がAIに取って変わられる」「今ある仕事の大半がAIに置き換え可能になる」と言われてるなか、現代の子どもたちが社会に出たときに求められる力も、10年後には変わっている可能性が高いと考えられます。

今でも、“テストの点数で評価されること”を最終目的にするのではなく、“社会に通用する力”を身につけることが大切ですが、その“社会に通用する力”自体も、今と10年後が同じだと考えるのは危険です。

2022年は「ジェネレーティブAI」と呼ばれる、文章や画像を作る“クリエイティブなAI”が大きく実用性を示した年でした。

2022年末には、OpenAI(編集部注:イーロン・マスク氏など複数人によって設立された人工知能(AI)研究所。なおマスク氏はすでに役員を辞任している)がアレクサやSiriのような対話型のAI「チャットGPT」を発表。プログラミングのミスを修正するなど、アレクサやSiri以上にいろんなことができ、すでにアメリカの大学で「チャットGPT」を使いながら宿題をする学生もあらわれています。最近ではOpenAIにマイクロソフトが1.3兆円の投資を行うというニュースも出るなど、これまで以上にAIに対する期待が高まっています。

私も、以前はプログラミングをする際にわからないことはGoogle検索をして解決していましたが、今はチャットGPTに「ここがわからないけどどうしたらいい?」「このプログラムでエラーが出るけどどうしたらいい?」など聞いた方が自分で検索するよりも早いので、AIと対話しながらプログラミングを直してもらっています。

Photo by iStock
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AUTHOR
前田 智大

株式会社Mined CEO, Co-Founder

灘中 →灘高→MIT電子工学部→MIT Media Lab修士

2020年8月に株式会社Minedを創業、オンライン学習サービス『スコラボ』を運営。

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