『「前世の記憶」衝撃の2600件報告例を明かす《戦艦大和の乗員、エジンバラの料理人…》』から続く。
「ある」と考えなければ説明できない。でも、証拠はどこにもない―。何千年もの間、人は霊魂や死後の世界を「信仰の問題」だと考えてきた。だがついに、科学の力がその核心に近づきつつある。
意識が肉体を離れる。知るはずのない死者の人生を、子供たちが滔々と語りだす。こうした事例が跡を絶たない。はたしてその時、何が起きているのか。
「超能力」か「意識存続」か
前出の大門氏は、ふたつの仮説を提示する。
「ひとつめは、いわゆる『超能力』が関わっているという考え方です。人間には本来、自分の認知能力を超えて透視をしたり、知り得ないはずのことを感知する力があるけれど、大半の人はそれに目覚めていない。
一部の人がテレパシーのような能力で、どこかにある死者の記憶にアクセスし、それを語るようになる。このように考えると、必ずしも魂の存続や死後の世界を想定しなくとも、説明ができるわけです」
だが、疑問も生じる。「前世記憶」を語る人々が、単に超能力で「死者の記憶」を読み出しているだけなら、特定の死者だけでなく複数の死者について語る人がいてもおかしくないが、そうした例はほとんどないのだ。
