「浮気をしている人は、複数の通信アプリを使う傾向があり、アイコンの種類や、送信ミスから浮気がバレることが多々あります」と語るのは、浮気調査に定評がある「リッツ横浜探偵社」の山村佳子さん。
関東各地の強盗殺人事件が連日報道されている。発端は1月19日東京都狛江市で90歳の女性が殺害されたことだ。それ以前、12日には千葉県大網白里市のリサイクル店で強盗傷害事件が発生。同様の手口の強盗事件などが7件確認されているという。
この強盗グループが連絡手段に通信アプリ「テレグラム」を使っていることも注目されている。テレグラムとはロシア人技術者が開発したメッセンジャーアプリで、通話やLINEなどに比べて暗号が強固だという。サーバーを通さず、ユーザー間通信でメッセージを送ることができるため、運営側に内容を見られる心配がない。さらに時間が経つとやり取りの履歴が消去されるため、政治家、法曹関係者、会社経営者、芸能関係者などプライバシーを重視する人々には知られていた。
山村佳子さんのもとに相談に来たのは会社経営者の陽介さん(55歳)。結婚丸一年になる妻(専業主婦・30歳)が、外泊をしていることと、テレグラムを使っていることから素行に疑いを持つ。
前編「まさか犯罪に? 「テレグラム」を夫に内緒で使う25歳年下美人妻の“謎の外泊”」では、陽介さんが元妻と離婚するまでの家族関係について、そしてなぜ今25歳差の女性を妻に選んだのかを紹介した。陽介さんの元妻は幸せな再婚をしている。陽介さんは対抗心もあり、子供を望んでいた。今の妻とは結婚前にブライダルチェックをし、問題はなくても子供を授からず、そのうち妻が外泊するようになり、テレグラムのアイコンを発見。そこで、山村さんに素行調査を依頼する。

テレグラムを怖がる理由は…
依頼者・陽介さんと話していると、本音では妻のことを愛していない。だからこそ、テレグラム通して妻が犯罪者とつながり、自宅から金品を強奪することを恐れているのではないかと感じたのです。
陽介さんは「自分の考えが正しく、自分の言う通りにしていれば間違いがない」という揺るぎない信念を持っています。そして、その信念の行きつく先は、世間に認められること。
陽介さんの望みは、「若い奥さんと結婚して、可愛い子供に囲まれて、有り余る財産を持ち、幸せな人だ」という評価を得ることだとも感じました。前妻の間に得た息子が、料理人になってしまったので、後継ぎが欲しいという気持ちもあるでしょう。

妻がなかなか妊娠しないのは、彼女が望んでいないからでしょう。陽介さんの願望に合わせて人生を歩むのは辛い。かといって、陽介さんに相談しても、妻の言い分を一切聞かないどころか、「なぜ私の言う通りにしないのか」と怒られる可能性だってある。
そういう夫婦関係だと、浮気の可能性が高まります。私たちは浮気を確信し、陽介さんが海外出張に行くタイミングを計って、調査をすることにしました。
陽介さんが自宅に仕掛けた監視カメラから、妻が早朝に出て行って、早朝に帰宅することはわかっている。そこで、私達は朝4時から、都心の低層マンションの前で張り込みを開始。
このエリアは、山の手でも5番手くらいの高級住宅街です。