激安スーパー「オーケー」のリベンジ関西進出が「大成功」しそうな理由
関東エリアを中心に店舗展開するディスカウントスーパーマーケット「オーケーストア」。「高品質・Everyday Low Price」を掲げ、生鮮食品から加工食品に至るまで安定した品質と低価格を実現しつつ販売している。
2022年度の「JSCI顧客満足度調査」でもスーパーマーケット業種で第1位に選ばれ、12年連続で首位の座を守り続けており、お客からの信頼度は絶大と言えるだろう。
そして昨年10月6日、オーケーは関西エリアへの出店を正式表明。2024年前半を目途に大阪府東大阪市での出店を計画しており、同店を旗艦店として本格的な関西エリアの進出に乗り出すようだ。
オーケーは、2021年に関西スーパーマーケット(現・株式会社関西フードマーケット)の買収を巡ってエイチ・ツー・オー リテイリングとの争奪戦に敗れ、一度出鼻を挫かれる形で関西進出を断念している。
今回の関西進出は悲願と言えるのかもしれないが、業界関係者からは「関東と関西の顧客層、ニーズの違いから成功はむずかしい」といった厳しい意見が寄せられることも多く、その行く末がどうなるかはまだ誰も想像できない。
そこで今回はコンサルティング事業を手掛けるムガマエの代表取締役社長・岩崎剛幸氏に、オーケー関西進出の成否について詳しく話を伺った(以下、「」内は岩崎氏のコメント)。

非常に難しかった関西進出
そもそもとして、関東のスーパーマーケットが関西へ進出すること自体かなり難しいと岩崎氏は指摘する。
「関西の顧客は価格に対して、非常にシビアな面があります。“値切り”がひとつの文化となっていたり、関東に比べて所得がやや低い地域が多かったりと理由はさまざまですが、全体的に価格には関東以上に厳しい。
関西のマダムがよく値引き交渉する光景が思い浮かぶ方も多いかと思いますが、中には百貨店でも値切りをする方もいるほどです。こうした文化、経済的な違いがあり、関東のスーパーはなかなか関西進出で成功できていませんでした」