2023.03.17

ボロボロの「欠陥マンション」を買わされる「悲劇のヤバすぎる確率」…買う前に「必ず見ておきたいモノ」

いまあなたが住んでいるマンション、これから住むかもしれないマンション、親から譲り受けて何とかしなければならないマンション、子供から購入のために資金援助を求められているマンション、……それらのマンションを「格差」の視点で見つめるとどうなるのか?

現在居住中のマンションが、近隣のマンションと比べて優位に立つために、いまからできることとは?

*本記事は、榊 淳司『マンション格差』(講談社現代新書)を抜粋・再編集したものです。
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欠陥マンションを買わないために

市場は欠陥工事が発覚したマンションに対して非情であり冷酷だ。杭の未達が露見した「パークシティLaLa横浜」や「パークスクエア三ツ沢公園」のように、たとえ売主が買い戻してくれるのがわかっていても、一般の人々はそういう物件に対して安易に食指を伸ばさないはずだ。施工の途中で鉄筋不足が発覚した「I-linkタウンいちかわ ザ タワーズ」というマンションは、一度は完売していたのにキャンセルが続出。その後、竣工から数年かけて完売にこぎつけている。

日本人は、新築住宅に対して「完全」を求める。ひとつのミスも許さない、という厳しい消費者なのである。多くの人にとって、新築マンションの購入とは「生涯年収の○割」という高額な代金を、ほぼ残された人生の全期間にわたって支払い続ける「一生に一度」の買い物なのだ。だからこそ、少しでも欠陥があったマンションは避けたい、と考えるのは当然だろう。

4階部分まで解体して、再び作り直した「パークタワー新川崎」についても、私のところに「買っても大丈夫でしょうか?」という相談が寄せられる。もちろん理論的には何の問題もない。しかし「ケチがついた」物件になってしまったのは間違いない。

残念ながら、新築マンションを購入する場合、その建物が施工不良かどうかを知るすべはない。多くの場合、住み始めて数ヵ月から数年以内にさまざまな不具合が発覚する。たいていの場合、売主側は施工したゼネコンに対応を押し付ける。

ふだん、購入者の味方であるはずの管理会社は、売主のグループ会社であることが多いので、管理組合の味方をするようなふりをしながら、売主に危害が及ばないよう巧妙なバランスで立ち回る。

結局、購入者たちは自力で施工不良の証拠を見つけ出さなければならない。何とも理不尽だが、今の法制度ではそうする以外ない。

こういった施工不良についての信じられる統計数字はない。私の感覚で恐縮だが、100物件にひとつくらいは、かなり深刻な施工不良があるのではないか。ちょっとした補修工事が必要な施工不良なら、100物件に30から40物件程度はあるだろう。

管理組合の理事たちは、施工不良が見つかっても決してテレビや週刊誌に知らせたりはしない。施工不良が報道されたら、マンションの資産価値を自ら下げてしまうことになるからだ。そうなると購入者たちは直接、売主側と交渉して解決するしかない。私が知る限り、管理組合側によほどの人材がいなければ、たいていの場合は泣き寝入り。欠陥の補修は管理組合の費用で行うことになる。