就活でよく話題となるのが学歴フィルターです。SNSでは毎年のように話題となるし、ネットメディアでも時折、記事となっています。
ところが、就活マニュアル本では、なぜか、なかった扱いとされていました。記載があったとしても、せいぜい、タテマエを簡単に説明している程度です。学歴フィルターネタは、別にタブーでも何でもなく、記事を出して1カ月後に行方不明となる、なんて話も聞いたことがありません。
そこで、大学・就活取材21年の私が、この学歴フィルターについて『ゼロから始める就活まるごとガイド』で詳しく解説しました。本記事では、この学歴フィルターについて、本の内容を凝縮して解説していきます。
そもそも学歴フィルターとは?
学歴フィルターは2000年代前半にはすでに定着した就活スラングです。1990年代後半に登場した就職情報サイトは利用する採用担当者のために、フィルタリング機能が搭載されています。エントリー(ブックマーク)をした就活生について、大学ないし大学グループごとに告知するかどうかを選別するための機能です。
その後、難関大など特定の大学出身者を優遇する選考なども学歴フィルターの意味合いに含まれるようになり、現在に至ります。
この学歴フィルターについては、差別的との批判があり、2015年にはゆうちょ銀行、2021年にはマイナビが、それぞれ、学歴フィルターと疑われる行為によって炎上しました。

一方で、学歴フィルターについて、「むしろ公平」とする意見もあります。
2021年のマイナビ炎上騒動では、ひろゆき氏が「面接できる人数は限られていて、偏差値の高い大学生だけを相手にしたい企業があるのは事実」「嫌なら勉強して良い偏差値の大学に入ればよい。学歴フィルターに文句を言うのは見当違いだと思うおいらです」(Twitter原文ママ)とコメント。話題となりました。