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中学受験の苦手科目…個別や家庭教師への「課金」で気をつけるべき3つのポイント
2023.02.07

中学受験のリアルお悩み相談

中学受験の苦手科目…個別や家庭教師への「課金」で気をつけるべき3つのポイント

2月1日から始まった東京・神奈川の私立中学入試。コロナ禍3年目とあってもその過熱ぶりは変わらず、東京御三家のひとつ、開成中学校の今年の志願者数は1289人と過去5年で最多となった(開成中学校・高等学校ウェブサイト「入試状況・結果」より)。激戦に備えるため、低学年から通塾をスタートさせたり、個別指導や家庭教師の導入を検討する家庭も多く、子どもの負担や親の悩みは増えるばかりだ。

そこでFRaUwebでは中学受験のお悩み相談を募集(お悩みは本記事最後にある応募フォームからお送りできます)。令和の中学受験2 志望校選びの参考書(講談社+α新書)の著者であり、中学受験専門塾を長年経営している矢野耕平さんに回答していただく連載第4弾です。

個別や家庭教師の選びかたは?

《ご相談内容》
国語の成績が安定せず(日能研公開模試60前後)家庭学習では限界があるため、個別指導またはオンライン家庭教師を検討しております。選び方のコツを教えてください。また集団塾でも伸びるお子さんは家庭ではどのような勉強をしているのでしょうか。
【ペンネーム:迷走中 小学校4年生のお母様】

《矢野先生からの回答》

迷走中さん、こんにちは。2月~4月にかけて、いま通っている集団塾に加えて、個別指導や家庭教師で苦手な科目の克服をしようか悩む保護者は多いと聞きます。

幾つかの塾や家庭教師を併用することを「課金」などと形容することがあるようですが、果たして「課金」に効果はあるのでしょうか。結論から申し上げると、新たに教わる講師次第でその「課金」が効果をもたらすこともあれば、逆効果になってしまうこともあるとわたしは考えます。

迷走中さんのお子さんは(おそらく)中学入試本番を迎えるまで日能研に通い続けるのでしょう。そうなると、苦手科目の国語に最も多くの時間を割くのは日能研の授業及びその復習となるはずです。個別指導塾や家庭教師をとろうが、メインになるのはあくまでも日能研なのですね。

Photo by iStock

つまり、個別指導塾・家庭教師は、日能研の学習をより円滑に進めるためのサブ的な役割を果たさなくてはいけません。このことを十分に理解した上で、お子さんを指導してくれる講師に当たれば、苦手科目の国語を克服できる可能性は高まるでしょう。

ここまで読んで、「そんなの当たり前ではないか?」と思われたかもしれません。

しかし、個別指導塾の講師や家庭教師の中には、「指導に絶大な自信」を持つ人がいて、日能研で教わったことを完全に無視した「メソッド」を押し付けたり、挙句の果てには日能研の講師の悪口をお子さんに放言したりするようなタイプの方がいます。「監視下」にある個別指導塾より、フリーの家庭教師にこの傾向がよく見られるように感じています。

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AUTHOR
矢野 耕平

1973年、東京生まれ。中学受験指導スタジオキャンパス代表、国語専科・博耕房代表取締役。大手進学塾で13年間勤務の後、2007年にスタジオキャンパスを設立し、代表に。自らも塾講師として、これまで27年にわたり中学受験指導を行っている。主な著書に『女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密』(文芸新書)、『旧名門校VS.新名門校』(SB新書)、『LINEで子どもがバカになる』(講談社+α新書)がある。

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