2023.02.05

【独自】和歌山の首長が激白 二階俊博が考える「和歌山補選→総選挙」で二階派王国が永田町を兵糧攻め

前篇《野田聖子の元夫・鶴保庸介が衆議院転出で補選出馬へ…二階が潰した「世耕の乱」の壮絶な中身》に引き続き、永田町を騒然とさせている和歌山1区の補選候補擁立劇の真相を明かそう。

スペアまで用意してある二階氏の作戦

衆議院転出を目論む世耕弘成氏の動きを封じ込めるため、二階俊博氏は、きたる解散総選挙(和歌山の選挙区が二つに減る)を睨み、和歌山1区の衆議院補選での候補選びに動いてきた。その筋書きはいかなるものか? 二階氏に近い和歌山県内のある首長が解説する。「絶対匿名だ」と何度も念押ししたうえで、こう解説してくれた。

「二階氏は和歌山県知事選で勝利させた岸本周平氏を応援に投入させ、補選では自派閥の鶴保氏を圧勝させる考えです。和歌山で支持を伸ばす日本維新の会も候補を出す予定なので、若い鶴保氏でなければ厳しい戦いになると二階氏は読んでいる。補選勝利の実績をもとに、二階氏は区割り後の新和歌山1区からは鶴保氏で押し通す。

そして、新和歌山2区は二階氏本人の出馬で流れを作る。高齢の二階氏に万が一のことがあれば、三男が後継者となる。もちろん世襲の反発が強ければ、念のための『スペア』として和歌山1区の支部長代理・門博文元衆議院議員も用意しておく。

鶴保氏の転出により和歌山選出の参議院が1枠空席になるが、そこに二階氏の三男をあてることもできる。

いずれにしても、二階氏は世耕氏を排除すれば、知事の岸本氏も含めて二階派で和歌山の政治を牛耳ることができる。二階氏は、この流れに歯向かう世耕氏の衆議院転出をどうしても阻みたいわけです」

 

世耕氏は二階氏の動きには不満を隠せないものの、表だっては「二階先生とは争いたくない」と地元で公言してきた。世耕氏の後援会幹部も「うちの支援者は二階先生のことも応援している。二階先生とやりあうなんて絶対ダメだと世耕氏には伝えてある。焦る気持ちはわかるが……」と言う。

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