43歳シングルマザーが絶句…彼氏の「連れ子」と出会った瞬間、わいてきた「意外な気持ち」
血のつながりのない娘を育てる運命
血は水よりも濃いという。だが、生みの親より育ての親という言葉もある――。
ヨウコさん(43)は、今、東京都下郊外のマンションで“ひとり娘”とふたりで暮らしている。そこに時々、ヨウコさんの両親がやって来て食事を共にしたり、時には買い物に出たり、孫、娘、両親にみえる4人で遊びに出ることもあるという。
ひとり娘は13歳、塾やバイオリンといった習い事の送迎は、今はIT系企業でフルタイムで働くヨウコさんに代わって、車の運転が大好きだというヨウコさんの父であるジイジが担う。ひとり娘のお弁当作りは同じく母、バアバの担当だ。
こうしてみると、父親不在ながらも幸せに暮らしている、そして経済的にもかなり恵まれたシングルマザー家庭にみえるだろう。

「法律、婚姻制度、親子って何なのでしょうね――すべては縁、いや運命かな……」
シャツはオレンジ。そこにVネックの杢グレーのニットを合わせている。ボトムスはダークグレーのパンツ、白のスニーカーというコーディネイトが、いかにも自他ともに時代のエッジを行くと自認するIT業界の人らしい。
ハキハキした物言い、だけれどもどこか気怠さを感じさせる、それでいて芯の強さを感じさせる受け答えは、さぞ学生時代から「デキる人」として周囲から認識されていたのだろうと思わせる。
「たしかに学校の勉強はデキたほうですね――とくに勉強したというわけではないんです。ただ学校の教科書くらいなら、一度読めばわかる、そんな感じです」
ヨウコさんご本人曰く「やる気のない優等生」「どこにでもいる平々凡々な人」だったという彼女は、ほとんと勉強らしい勉強をせず公立の進学校から世間では中堅どころと呼ばれる私立大学へと合格。卒業後、地元の金融機関で社会人としてのスタートを切った。
そして今の業界へ。その間順調にキャリアを重ねる。その生活は、日々些細ないざこざはあっても穏やかで恵まれた日々といえよう。