43歳シングルマザーが絶句…「夫の連れ子」とくだした「意外な決断」
親権はどちらに…血のつながりのない娘を育てる運命
血は水よりも濃いという。だが、生みの親より育ての親という言葉もある――。
ヨウコさん(43)は、今、東京都下郊外のマンションで“ひとり娘”とふたりで暮らしている。そこに時々、ヨウコさんの両親がやって来て食事を共にしたり、時には買い物に出たり、孫、娘、両親にみえる4人で遊びに出ることもあるという。
ひとり娘は13歳、塾やバイオリンといった習い事の送迎は、今はIT系企業でフルタイムで働くヨウコさんに代わって、車の運転が大好きだというヨウコさんの父であるジイジが担う。ひとり娘のお弁当作りは同じく母、バアバの担当だ。
こうしてみると、父親不在ながらも幸せに暮らしている、そして経済的にもかなり恵まれたシングルマザー家庭にみえるだろう。<【前編】43歳シングルマザーが絶句…彼氏の「連れ子」と出会った瞬間、わいてきた「意外な気持ち」>に引き続き、ヨウコさんの事例について語ります。

夫の連れ子と会い心が動いたーー
「付き合うようになって半年くらい経った頃でしょうか。3人で食事することになったんです」
ヨウコさんがタカシの家を訪ねる。そこにまだ小学校に入ったばかりのひとり娘がちょこんとソファに座っていた。
「初めまして――」
屈託のない笑顔で挨拶するひとり娘。この時、ヨウコさんは、「あっ、ハマった」と思ったという。
「人は、誰でも、もしかしてこのまま進めば自分が苦労する、損するかもしれないと察する力があると思うのです。タカシという男と一緒になることは自分がとても苦労するかもしれない。でも、それでもいいかなと……」
そんな将来への苦労の予知よりも、ひとり娘と会ったときに感じてしまった「お腹を傷めずして授かった子」という気持ちのほうがはるかに勝っていた。
それからしばらくの交際の後、ヨウコさんはタカシと入籍した。