
43歳シングルマザーが絶句…「夫の連れ子」とくだした「意外な決断」
親権はどちらに…
離婚しないという選択
こうした諸々をタカシは見逃さなかった。
「離婚してもいい。子どもも引き取って貰いたい。その代わりに離婚時に慰謝料という名目で、それ相応の出資をして欲しい」
なんだかんだ言いながらヨウコさんにタカシは、結局、1000万円程度のカネを要求してきた。正直、ヨウコさんにとって1000万円は大金ではあるものの払えない額のカネではない。だが、このカネを支払うとひとり娘が傷つくように思えてならない。
「わたしが1000万円でひとり娘を買った、親権を買った、そんな感じがして――」
そうした事情もあり、選んだのは、「敢えて離婚をしない」という選択だった。
「将来的には離婚したいですよ。でも、わたしから慰謝料だの出資金だのを支払ってのそれというのは嫌なんです」
もちろん、今、ヨウコさんが離婚訴訟などを起こせば、ヨウコさんの望む形での離婚が成立する可能性は高いだろう。でも、あえてそれをしない。
「ひとり娘の父親はタカシ、今でも法的にはわたしの夫です。娘の父親と裁判して、争って離婚したというのは、娘のために避けたいのです」
こうしてヨウコさんは“離婚しない女”の道を選んだ。
もっともタカシとは、もう別居して3年になろうとしている。一般に別居期間が3年から5年くらいが離婚調停や訴訟時、離婚が認められやすいといわれるが、それを見越してのことではないとヨウコさんは言う。
「ひとり娘の意思でわたしとジイジ、バアバを家族として認めて欲しいのです。彼女が成人するときに。今だと、やはり未成年、みずからの意思といっても、そこに周囲の大人の声があったといわれることもある。それが嫌なんです」