2023.03.13
# 統計 # 立ち読み # データ

ビジネスで「データを最大限活用」するためには、「データの軸」を意識するのが決定的に大事だった…!

「データをビジネスに役立てましょう」

「数字を読めるようになりましょう」

「妙なグラフにダマされないようにしましょう」

データや数字を適切に読み解き、さまざまな局面で役立てることは、現代人にとって「必修」とも呼ぶべきスキルになりつつあります。

しかし実際のところ、どのようにデータを活用すればいいか、明確にわかっているという人は少ないのではないでしょうか。

以下では、Googleのニュース部門であるGoogle News Labで活躍し、「データの可視化」のエキスパートと言われる荻原和樹氏が、適切なデータの扱い方、データにもとづいた思考法について解説します。

(本記事は、荻原和樹『データ思考入門』を抜粋、編集したものです)

データの「軸」を考える

データの構造というと難しく聞こえるかもしれませんが、考え方はとてもシンプルです。あらゆるデータは純粋な数字の羅列ではなく、分類したり時系列に並べることができます。これらの分類や時系列を、私は「軸」と呼んでいます。

たとえばレストランの売り上げデータについて考えてみます。会社やシステムによってデータの持ち方は様々でしょうが、おそらく最も小さな単位は「1組の顧客が1つの料理を注文したときの売り上げ」でしょう。

この場合の軸は「いつ買ったのか」「どこで買ったのか」「顧客の属性(年齢、性別、会員制度がある店ならその種類)」「当日の環境(気温、天気)」などがありえます。これらの軸は「顧客の年齢別売上高」のように単独で使うこともあるでしょうし、複数を組み合わせることもあるでしょう。