「本当は、ワクチンを打つのが怖い……」医療現場の看護師たちがそう思っても絶対に口に出せない理由
患者と最前線で向き合う看護師たち。だが、新型コロナワクチン接種を巡っては、現場で賛否が巻き起こっている。
「そこまでのリスクを負って打つ必要があるのか……」
病院と患者の板挟みになる看護師たちのワクチン事情について聞いた。
早くワクチンが欲しいと願っていたが……
「コロナ禍が始まり、緊急事態宣言が出たころは未知のウイルスに対して毎日が不安でした」

そう話すのは都内のクリニックで働く看護師の優子さん(仮名・30代)。優子さんは2020年、コロナ禍が始まったときは千葉県の総合病院の脳神経外科で働いていた。
職場では重篤な患者ばかりを抱え、職場がクラスターと化したらどうなるか。自宅にはまだ2歳になったばかりの娘がいる。優子さんは、当時の緊張感をこう振り返る。
そのうち病棟の看護師らは交代でコロナ病棟を受け持つことに。
当然、その順番は優子さんにも回ってきた。
「いつ感染してもおかしくないと常に緊張していました。でも、立場上そんな泣き言は口に出せないし……」(優子さん、以下同)
幸い感染することはなかったが、苦しむ重症の患者を前に心を痛める日々だった。助けられなかった人も何人もおり、先が見えない不安で押しつぶされそうになっていたという。
「早くワクチンや治療薬が欲しいと切実でした」
それから3年――。優子さんは今、新型コロナワクチンのあり方に疑問を抱いている。
週刊現代ではこれまでコロナワクチンの副反応を疑われる症状で肉親を亡くした遺族や、診察してきた医療者たちの声を続けて報じてきた。
優子さんも患者と接するうちにワクチンに対する見方が変わってきた一人。
「ワクチンができたという知らせを聞いて、心から喜びました。ワクチンを打てば重症化を免れる、コロナ禍以前の生活に戻れると、何も疑問も抱いていませんでした。ワクチンは打つもの、そういった認識でしたので」