外国人が「日本のウイスキー」をこぞって大絶賛している驚きの理由
大人気で品薄状態の商品も近年、日本産のウイスキーが高騰している。
その人気の高まりようは驚きで、例えば2011年11月に限定発売された「マルスモルト ル・パピヨン 小松孝英エディション」の定価は約30万円だったが、今、オークションサイトなどで購入しようとすると、倍以上の60万円から70万円ほどのプレミア価格で取引きされていることも珍しくないという。ほかにも多くの銘柄の価格が上昇していて、酒造業界はまさにジャパニーズ・ウイスキーバブルに沸いているのだ。
そこで今回は、日本最大級のウイスキー情報総合サイト「Dear WHISKY」編集部の牧尾友裕氏に、なぜ今ジャパニーズ・ウイスキーがここまで人気になっているのかについて解説していただいた(以下、「」内は牧尾氏のコメント)。

味わいへの圧倒的な評価
単刀直入に、なぜ今ジャパニーズ・ウイスキー人気が沸騰しているのか聞いた。
「一番の要因は、やはり味が評価されているという理由でしょうね。ジャパニーズ・ウイスキー全体の特徴として、味わいや香りの繊細さが挙げられるのですが、これは日本に多く自生するミズナラという木の存在が大きいです。
ウイスキーは木樽で熟成させて作る蒸留酒なので、木樽に用いる木の種類でその香りが大きく変わってきます。もともと戦後期にはミズナラの木樽を使ったウイスキーが主流だったのですが、高価だったため徐々に安価なオーク材に替えられてきた過去があります。
しかし、近年はあえてこのミズナラを使ったこだわりのウイスキーが多く作られるようになり、特に海外のウイスキー好きの間で高い人気となっているんです」