2023.02.20

ミサイル発射直後に病院受診した岸田首相は、5月まで持つだろうか…北朝鮮ミサイル、いつもとは意味が違ったのに

米中トップ外交会談を前に

北朝鮮は、2月18日にICBM(大陸間弾道ミサイル)級の発射訓練を行ったと発表した。これは火星15号と呼ばれる北朝鮮のミサイル。北朝鮮の国営テレビによる発表によると、キム・ジョンウン総書記が、事前に計画を伝えずに18日午前8時に命令を下し、10時間後に発射されたという。ミサイルは日本のEEZ(排他的経済水域内)に落下した。

浜田防衛大臣は、防衛省で記者団に対し、このミサイルについて「弾頭の重量などによっては、1万4000キロを超える射程となりうるとみられ、その場合、アメリカ全土が射程に含まれる」と述べた。

GettyImages

朝に不意打ちで命令したうえ10時間後に発射されたことから、北朝鮮がミサイルを実戦配備している可能性は高い。なぜ、このタイミングなのか。米中で気球問題での対立も関係していると筆者はみている。

 

実は、ブリンケン米国務長官が18日、ドイツのミュンヘンで中国共産党の王毅政治局員と会談した。4日に撃墜した気球問題によりブリンケン氏が中国への訪問を延期して以降、両国高官が対面で話をしたのは初めてのことだった。

北朝鮮が、18日の米中外交トップ会談を事前に知っていたかどうかは分からないが、あまりに絶妙なタイミングだ。もちろんこれは、アメリカに対して「相手は中国だけではなく、北朝鮮もいる」とのアピールだろう。これまでも北朝鮮は核とミサイルを開発することで、アメリカを交渉のテーブルに引きずり出そうとしてきた。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら

関連記事