2月23日(木・祝日)に映画『湯道』が公開されました。
「湯道」家元・小山薫堂さんによる完全オリジナル脚本、監督は『マスカレード』シリーズの鈴木雅之さん、そして、超豪華出演陣が大集結。
“お湯”を愛するすべての人々に贈る、心も身体も温まって調う、お風呂エンタメが老若男女の心を掴んで絶賛上映中です!
そこで、『FRaU』5月号JAXURY=Japan’s Authentic Luxury(日本発のラグジュアリー)特集号では、“世界に誇る!「日本の風呂文化」を語ろう”と題して、世界で活躍する建築家・隈研吾さん、お風呂愛溢れるあの『テルマエ・ロマエ』の漫画家・ヤマザキマリさん、そして、「湯道」家元・小山薫堂さんが「湯」について大いに語り合います。
場所は、映画『テルマエ・ロマエ』のロケ地であり、小山薫堂さんが20年以上通う銭湯「稲荷湯」。古代ローマ、江戸、東京と時空を超え、クスッと笑えて、ちょっと学べて、お風呂に入りたくなること間違いなし。
コーヒー牛乳、フルーツ牛乳、ヤクルトを片手に風呂談義が始まります。
小山薫堂氏が始めた「湯道」とは
小山さん(以下、敬称略) 今日は銭湯の脱衣所で鼎談をするという面白いことになりましたけど、宜しくお願い致します。ヤマザキさん、「湯道」はご存じですか。
ヤマザキさん(以下、敬称略) いえ、初めて聞きました。
小山 僕はお茶の道に触れたときに素晴らしいなと思ったんです。ただ美味しいから飲むというのではなくて、精神性があったり、文化・芸術が集約されたり、こんなふうに道になり得るものが日常の中にもないかなと考えたときに、お風呂がその新しい道になるのではないかと思い、「湯道」と勝手に命名して始めたのが2015年でした。
飲める水を沸かし人が入るという贅沢
入浴のたびに感謝の念を抱く「湯道」
小山 湯の道を始めるときに、お寺という重石があったらいいかな思い、たまたま知り合いだった京都の大徳寺真珠庵という、一休さんのために建てられた塔頭の和尚様にご相談したところ、禅寺において風呂は修行の場の一つだから湯も道になり得るかもしれない。そもそも日本人は飲める水を沸かして、そこに人が入る。こんなに贅沢なことをしている国は世界でもそうはないのだから、お風呂に入るたびに感謝の気持ちを抱かなくてはいけないと。そして、「湯道」はそのきっかけになるかもしれないと。
「稲荷湯」から、隣りの「長屋カフェ」に場所を移して、お風呂談義はまだまだ続きます。ますます熱く盛り上がります。