30年近く夫の暴力モラハラに耐えた53歳専業主婦がついに爆発…父の葬儀で夫が放った「信じられない言葉」
朝の番組で「熟年離婚」が取り上げられ、反響が大きかったという話を耳にする。確かに、家族から、特に夫から解放されて自由になりたい妻と、いつまでも妻がいて当然と思い込んでいる夫との心の距離は近いようで遠い。
既婚女性500人にアンケートをとったある調査では「今の夫と結婚したことを後悔したことはありますか? 」という質問になんと過半数(53.8%)の女性が「はい」と答えたくらいだ。
24歳で結婚し3人の子どもを育て上げた53歳の専業主婦、イクミさん(仮名=以下同)もそんな1人。家事には一切協力せず、家計簿を細かくチェックしては、モラハラ気味の言動をくり返す夫と今後ふたりで暮らすことを考えると、気が晴れない。
(詳しくは前編記事で:夫とふたりだけの暮らしは「地獄のようなもの」…3人の子を育てた53歳専業主婦の「たまらない思い」)
本稿では、イクミさんと夫の関係をさらに悪化させたある出来事からお伝えする。
父の葬儀での「信じられない言葉」
そんな彼女の父親が今年1月に亡くなった。
85歳の父は非常に元気だったのだが、ある日突然、倒れてそのまま還らぬ人となった。大動脈解離だった。

「朝、いつものように起きてご飯を食べて、母とコーヒーを飲んで。午後から近所の老人会に出かけるけど、まだ時間があるから上にいると自分の部屋に行ったらしいんです。昼近くなっても降りてこないので、母が見に行ったら、もう事切れていた。母はパニックになって、近所の人たちの助けで救急車を呼んだけどどうにもならなかった、と」
イクミさんは父が大好きだった。パートの合間に、片道1時間かけて実家に通っていた。80代の両親が元気で、誰の助けも借りずに夫婦で生活しているのは彼女の唯一の救いでもあったようだ。
「父のお通夜に夫は来なかったんです。仕事が忙しいという理由で。会社だって配偶者の親が亡くなれば、行けというに決まってる。それなのに夫は来なかった。おそらく会社にも言ってないんでしょう」
翌日の葬儀にはやってきたものの、夫は火葬場でイクミさんに小声でささやいた。「家をリフォームしようか」と。