2023.03.18
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「恐妻家の設定は自分と同じ(笑)」爆笑問題・太田光が小説で描いた「ユーモラスな未来」

「爆笑問題」のボケとしてお笑いの最前線を走り続けるだけでなく、コメンテーターとしても活躍している太田光さん。このほど出版された小説『笑って人類!』では、近未来の世界を舞台に「世界平和」を実現する方法を本気で考えたという。刊行を機に、作品に込めた思いや設定の裏側について伺った。

取材・文:佐藤太志

 

SF要素が盛り込まれた近未来が舞台

—日本と思われる国「ピースランド」や、アメリカらしき「フロンティア合衆国」が登場、世界の首脳が集まる会議を軸にした壮大なスケールの小説ですね。

もともと5〜6年前に映画の企画として始まり、シナリオを書いていました。ところが映画は難しいということになり、途中から小説として発表することになったんです。移動中の車内や収録の空き時間など、とにかく暇があればパソコンを開いて書き続けました。

フロンティア合衆国の人々が登場する場面では、アメリカ映画を参考にして、キザっぽい台詞や振る舞いを入れています。一方、ピースランドのシーンはあえて日本映画っぽいコメディにして、差をつけています。

—なぜ物語の舞台をロボットやAIが普及した近未来にしたのでしょう。

もともとカート・ヴォネガットのような、ドタバタ劇をSFの壮大なスケールで描く世界観が大好きで、自分も影響を受けています。それに現代のことを書くといろいろ言われてしまうけど、未来ならギャグにしやすいんですよ(笑)。

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