子育てほど難しいことはない。親のちょっとした選択によって、子供の将来が大きく変わる可能性があるからだ。WBCでも目覚ましい活躍を見せた大谷翔平選手をはじめ、世界で活躍するあのスター選手の家庭は、いったいどんなふうに我が子を育てたのだろうか。
夫婦喧嘩をしない
メジャーリーグを震撼させた大谷翔平(28歳)に限らず、'19年の全英オープンで優勝を果たした渋野日向子(24歳)や、フィギュアスケートの「絶対王者」羽生結弦(28歳)など、近年、世界のトップレベルで活躍する日本人アスリートが増えている。

ここぞという大舞台で本領を発揮できる彼らのメンタリティは、いかにして育まれたのか。
大谷ら多くの「超一流選手」の親を取材し、書籍『天才を作る親たちのルール』を著したスポーツライターの吉井妙子氏は、「両親たちの姿勢には共通点がある」と語る。
「それは、頭ごなしに怒らないこと、そして子供の考えを否定しないことでした。『なぜできないのか』『お前はダメだ』と言われた瞬間、子供は強烈なコンプレックスを植え付けられてしまう。その二つを『しない』ことが、子供たちの個性を大きく育てているのです」