東大発の知識集団QuizKnockの河村拓哉さん、須貝駿貴さんと、いま話題のミステリー小説『爆弾』が奇跡のコラボ。ミステリランキングのW受賞の上、本屋大賞にノミネートされた『爆弾』。「クイズ」の最先端で活躍する二人は、「クイズ」が爆弾の在り処を突き止める鍵となる『爆弾』をどう読み解いたのか。さらに、お二人の読書体験を交えながら、クイズとミステリー小説に共通する、謎解きの楽しみについても語っていただきました。お二人の読書体験には意外なものも!? ファン必読のインタビュー記事を特別公開!

前編では二人が幼少期から読んできた本や、QuizKnockの活動に役立つ本について語っていただきます。

QuizKnock 河村拓哉さん
QuizKnock 須貝駿貴さん

※本インタビューは「小説現代2022年3月号」掲載の記事を再編集したものです。

QuizKnockの二人は本を読むのか

──先日、宇佐見りんさん『推し、燃ゆ』の読書会の配信をされていましたよね。お二人は普段から本を読まれているのですか?

河村 実はそんなに量は読めていないんです。だけど、色々な本を読みたいな、と思い、まずは読書を楽しめることを意識して、読書会をやっています。

 

須貝 バトルもののライトノベルをよく読みます。「魔法科高校の劣等生」シリーズが大好きですね。『爆弾』のようなエンタメ小説は年に数冊読む程度です。

──河村さんはtreeで「河村拓哉の推し・文芸」(※1)という書評連載をされていました。そこで取り上げる本はジャンルが多岐にわたっていましたが、どういうジャンルの本が好きですか?

河村 ジャンルは意識的に気にしないようにしています。小説を読むことは、新しい世界に触れることなので、自分の知っている範囲のものに縛られるよりも、友達が面白いと言っていた作品を読む方が発見があります。クイズでタイトルだけ知っている作品も手に取ることが多いです。出題者が数ある作品の中から選んだということは、解答者に「これは知っていて損のないものだよ」とお勧めしてくれているのかな、と。『コンビニ人間』や『プラナリア』は、まさにクイズで知った本です。