「ノルドストリーム爆破」問題に新展開…独メディアが報じた真犯人「親ウクライナ勢力」とは誰のことなのか?

ノルドストリーム問題に新展開

昨年9月26日、一度も使わないうちに何者かによって爆破されてしまったロシアとドイツの虎の子プロジェクト「ノルドストリーム2」。その後、米国、ドイツ、デンマーク、スウェーデン、オランダ当局によって犯人探しが続いていた。

ドイツでの担当は連邦検察庁。一時はロシアが、自国のパイプラインなのだから捜査に加えろと要求したというが、聞き入れられなかった。そして、その後は一切何も聞こえてこず、ドイツ政府も機密保持ということでノーコメントだった。

Gettyimages

今年の2月初めには、米国の著名なジャーナリスト、シーモア・ハーシュ氏が米国犯人説を発表したが、それも無視。国民の間からは、「政府は本気でやっているのか?」という声まで上がっていたほどだ。

ところが3月7日、ドイツメディアから唐突に、犯行は「親ウクライナ勢力」によるものであるという報道が出た。ドイツではこれまで政府も主要メディアも、「ウクライナは世界の民主主義のために戦っている」というスタンスで援助に精を出してきたのだから、紛れもなく特ダネである。

 

この報道の中心的存在だったのが、公営テレビ局であるARD(第1テレビ)。そのARDが、SWR(南西テレビ)、『ディ・ツァイト』紙と共同で、独自の調査を進めてきたという。

それによれば、犯行に使われたヨットが特定されており、すでに1月、連邦検察庁がそのヨット内の捜索を行なった。その際、船室のテーブルからは、火薬の痕跡が確認された。

また、犯人たちの足取りの一部も確認済みで、この犯罪に親ウクライナ勢力が関与している等々……。

関連記事