2023.03.18

血糖値が高い人は「めかぶ」を食べるべき…身近すぎて逆に気づかない「生活改善法」

ちょっとした工夫だけでいい

身体を正常な状態に導いてくれるクスリだが、飲み過ぎると“毒”にもなりかねない。もしちょっとした運動や簡単な食生活の改善がクスリの代わりになって、血圧や血糖値を下げることができたら……。前編記事『「高血圧」で悩んでいる人こそ「煮干し」で出汁を取るべき明快な理由』に引き続き、専門家に聞いた“代替案”を紹介しよう。

「めかぶ」を食べる

糖尿病薬を減らしていくうえでも、生活の改善が必須だ。

「重要なのは、血糖値を下げるインスリンの効きを良くすること。そのためには、なによりも体重を落とすことが重要です。最優先で取り組むべきは運動で、体重が落ちるだけでなく、インスリンの効きが良くなる効果や他の疾患への好影響も期待できます」(サルスクリニック日本橋院長の山下徹志氏)

とはいえ、闇雲に無理な運動をすればいいわけではない。ポイントは運動のタイミング。食後1時間以内に15分散歩するのが、もっとも効果が高い。食事で摂取したブドウ糖をすぐに消費できるため、糖が脂肪として貯め込まれるのを防ぐことができるからだ。

 

食事の仕方にも、工夫をしたい。

「簡単にできるのは、『食べ順』を変えることです。野菜や海藻などの食物繊維→肉、魚などのタンパク質→ご飯やパンといった炭水化物という順で食べるだけで、食後の血糖値の急上昇を防ぐことができます」(前出・松田氏)

なかでも最近注目されているのが食事の最初に「めかぶ」を食べること。めかぶに含まれるアルギン酸は水に溶けるとゲル状になり、腸の壁に沿いながらゆっくりと流れていく。このネバネバが「バリア」となって、糖質の吸収を抑制してくれる。

一見、無関係に思えるがフロスを使って歯と歯の間を掃除するのも簡単で効果が高い。実は歯周病による炎症はインスリンの作用を阻害する。歯周病の治療をするだけで、糖尿病の基準となるHbA1cが1%も改善したという報告もある。

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